今回はワックスを使ったスキーボードのソールのクリーニングを紹介しています。リムーバー編からの続きになりますのでまだご覧になっていない方は先にリムーバー編をご覧になってください。
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リムーバー編はこちら
*これらの紹介は参考としての一つの方法であり、効果などを保障するものではありません。ご自身で行う際には当方は責任を負いませんので一切を自己責任にてお願い致します。
今回はワックスを使ったスキーボードのソールのクリーニングを紹介しています。リムーバー編からの続きになりますのでまだご覧になっていない方は先にリムーバー編をご覧になってください。
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http://grskilife.net/files/katagami_ff.zip (17MB)
こちらにてスキーボード用(ForFree用)の型紙をご用意させて頂きました。
イラストレーター、アクロバットリーダー用のものと、PNG形式にて公開させて頂いております。
尚、ZIP形式にて圧縮してありますのでご使用環境の解凍ソフトかZIP形式対応のソフトで解凍し、ご利用下さい。解凍後同梱されています「必ずお読みください.txt」を呼んでご利用ください。
使用に関しての注意事項は「必ずお読みください.txt」に書いてありますのでご了承頂いた上でご利用下さい。
改変、流用はご自身の責任でお願いします。
ブログとしては久々ですね。
今シーズンのリリースへ向けて最終段階の準備が着々と進んでおります。現在は7月中旬からの予約受付の向けての段取りの検討と、WEBカタログ作り。動画配信は毎週を予定しているのでこの間のワックス動画の続きを作りつつ動画に使う曲作りもそろそろはじめないと・・・って感じです。
オフシーズンだからこそしっかり準備をして手元に届いたユーザーさんたちとゲレンデでたくさん楽しみたいのでこの夏はコンテンツ作りを頑張っています。11月の販売開始に向けてはあらかた準備も終わったので後は現物が届くのを待つばかり、早めに届いたら数本テスト販売も検討しているのでその際には皆さんのご協力をお願いするかとも思いますが宜しくお願い致します。
シーズンインまであと4か月程度、皆さんのおかげでここまで来れたのでしっかり最後まで頑張りたいと思います。皆様のご声援を宜しくお願い致します。
スキーボードクリーニング(リムーバー編)にて触れていますが、リムーバーは安易に使うとデメリットがあり、お勧めしにくいものです。
元々リムーバーは溶剤によって板のワックスを溶かして除去するためのものです(Remove=>取り除く(和訳))。クリーニングではこの効果を利用し、ゴミや汚れをワックスと一緒に溶かして落としてしまうのがその効果です。
なお、溶かすと言ってもこれは滑走面自体には影響がなく、あくまでも溶かすのはワックスだけなのでその点は問題ありません。
滑走面に用いられる素材はポリエチレンなどの素材ですが、このポリエチレンが滑走面の素材として採用されているのにはいろいろ理由があります。それが耐寒性だったり耐水性だったりするのですが、プラスティック素材の一種であるために「劣化」と言う問題がどうしてもあります。
この劣化を緩和させる為にも必要なのがワックスなのですが、リムーバーで除去してしまうと保護するものが無く劣化しやすくなります。せっかくきれいにしたのに何もしなかったら滑走面が白っぽくなっていた・・・と言うのは、つまり簡単に言うと劣化なのです。
劣化してしまった滑走面は、もとの状態に比べて滑走性が悪くなります。こうなるとさらにゲレンデの微細なゴミをさらに拾い上げてより悪化し、それをまたリムーバーできれいにしても状況はあまり良くなりません。また、劣化してしまった滑走面はワックスが入りにくくなるため、こうなると滑走面の表面をごく薄く削り取って新しい面を出してあげなければならなくなります(サンディングと言います)。
サンディングは様々に道具も必要なので簡単な作業ではありません。おそらく経験者に頼むか、プロにお願いする他ないでしょう。
もし、リムーバーでのクリーニングの後にワックスを入れる事さえ怠らなければ最低限そのようにはなりません。ですがこの点を知らずにリムーバーを手に取ってしまったら・・・多くの方が陥る失敗になります。
では、ワックスさえ使えばリムーバーは問題なく使えるか?と言うと、そうでもありません。
もう一つのおすすめしにくい理由が、ホットワックスなどで滑走面を作っている場合にはリムーバーを多用するとせっかくの滑走面が壊れてしまう事があるからです。
ホットワックスはアイロンを使って数種類の温度の違うワックスを塗りこむ作業で、一般の方にはややハードルの高いメンテナンスです。ホットワックスで施工されている滑走面にリムーバーを使ってもワックスは溶けださないと考える方もいらっしゃいますが、私はそうは思いません。せっかく手間をかけて作った滑走面が一度のリムーバーで壊れてしまうのは大変もったいない事です。
なお、この「壊れた」という表現は物理的なものではなく、せっかく仕上げた状態の良い滑走面が状態が悪くなってしまうことの揶揄です。
それにホットワックスが出来るのであればそうリムーバーが必要になるシチュエーションは少なくなります。よっぽど汚れたか油まみれになったか、ワックスを丸ごと入れ替える必要が出てきたかくらいしか使わないでしょうし、一般作業としてのクリーニングはホットワックスクリーニングになるからです。
しかしホットワックスが出来ないとリムーバーは必要になるでしょう。そういう場合は出来るだけ動画で紹介したように作業できれば失敗も少なく、リムーバーの影響で滑走性も悪くなることは無いでしょう。
最後に巷によくある「リムーバー入りワックス」について。
これはクリーニングとワックスを同時に行ってくれる非常に優れたアイテムです。これであれば上記の問題は出てこないでしょう。しかし注意点としては、このタイプのワックスは塗布面が汚れやすいという点です。リムーバー入りワックスを使う際には簡単でも良いので滑走面をぬぐってから使うと良いでしょう。
スキーボードのクリーニング動画です。
今回はリムーバーを使ったスキーボードのソールのクリーニングを紹介しています。クリーニングワックス編は次回公開いたします。
*これらの紹介は参考としての一つの方法であり、効果などを保障するものではありません。ご自身で行う際には当方は責任を負いませんので一切を自己責任にてお願い致します。
スキーボードを代表するグラトリ「スピン」の解説動画です。
よかったら参考にご覧ください。
ワックス道具の紹介動画です。一通りの道具を簡単に説明させて頂きました。
詳しい使い方などはまた別の動画にて紹介させて頂こうと思います。
メンテナンスにはいろいろな道具が必要です。私もたくさんの道具を持っていますが、これからメンテナンスを始めるにあたって必要なものを解説したいと思います。
まずなにより必要なのは「場所」です。スキーは外で使うもの。なので家の中で行う場合は工夫が必要です。私の場合現状ですとこのような状態です。
角材で枠を組んで丸ごとブルーシートで被い、足元はコンパネを敷いています。チューンナップテーブルは洗車用脚立台に合板を乗せただけのものですがこれで十分使えますし、その気になれば持ち運びもできます。
・・・このために部屋が・・・仕事の為だし仕方ない・・・
ちなみに学生時代はベランダでやってたり、廊下でやっていたりしました。
ここまでやるのはかなり大変ですが、必要なのは「ブルーシート」です。
簡単な作業だけでしたら必要ない場合もありますが、特にワックスまで行うのであれば必要です。なぜかというとワックスの削りカスは細かく、それが床などに飛び散るととてつもなく滑って危険な床になってしまうからです。その滑りたるや住宅用のワックスの比ではありません。
また、畳やじゅうたんだと目に詰まって掃除しても取れなくなります。スキーの板が濡れたまま扱う事もありますし、養生のためにもブルーシートを使う事をお勧めします。(ガレージなどをお持ちの方なら必要ないかもしれませんね)
次に必要なのが「手袋」です。これは手を汚さないばかりか、怪我の予防の為にも必要です。
最近はホームセンターなどでも簡単に手に入るので、フィッティングの良い薄手のものを選ぶと使いやすいです。スキーのエッジはとても手を切りやすく、特にメンテナンス作業では不意の事で怪我をすることも多いです。予防の為にも使う事をお勧めします。
そして必要なのが「台」です。
これはスポーツ用品店で売っている簡易台です。本格的な「スキーバイス」があればいう事はありませんがそれは非常に高いので、一般メンテなら簡易台で十分です。かく言う私も使い勝手の良さでバイスよりこちらを使っています。簡易台も適当なものが無ければスチロールブロックや雑誌など、確実に板を置けるものがあればなんでも良いです。
これに一般だと使うだろうものがこちらです
コルクとスプレーワックスです。板の滑走面の保護と滑走性の向上の為に使う方も多いでしょう。ワクシングアイロンを使う「ホットワックス」が出来る方であればこれらは必要がなくなりますが、そこまで本格的ではなく手軽にと言う意味ではこの二つは必要になります。
コルクは何でも良いのですが、力を入れて使った際にボロボロと崩れないものを選んでください。専用のものは力も入れやすく使いやすいので、事情が無い限りは専用のものを手に入れた方が無難でしょう。
スプレーワックスはこれも様々に種類がありますが「オールラウンド」タイプ(写真だと全雪対応)とあるものを選ぶと良いです。
このスプレーワックスに似たようなもので「リムーバー」というものがあります。
これは一般のメンテナンスではあまり使いません。間違って買わないようにしましょう(スプレーワックスの中には「リムーバー入り」と書いてあるものもありますが、それならば大丈夫です)。
これらの他に前に紹介したサビ落としの為の道具が必要になると思います。
サンドラバーと紙やすりです。この写真のサンドラバーは荒目と中目が組み合わさったものでシチュエーションに合わせて使います。紙やすりはおおむね#150~#240のものを用意しておくと良いでしょう。
そして意外と使うのがこちらです。
ドライバーとウエスです。ドライバーはバインディングの調整で使うのでしっかりした大きさのものがあると良いでしょう。ウエスはつまり手ぬぐいですが、お勧めは日本手ぬぐいです。繊維が残らないのでお勧めですし、手で引き裂いて使う事もできるのであれば良いと思います。
これらを適当なツールボックスに入れておけばどこでもメンテナンスが可能になります。
以上、初期的にひつようであろうメンテナンス道具でした。
スキーボードに限らすメンテナンスに使う道具は一度に揃えようとすると思った以上にお金がかかります。メンテの内容にあわせて買い足せば無駄がなく、自分に合った道具が選べると思います。本格的なメンテナンスを行うにはこれに加えてまだまだたくさんの道具が必要になりますが、それらは今後の解説にて紹介していこうと思います。
先日ご依頼頂いたスキーボードのリペアを行いました。
ご依頼主は主にジブ(鉄の手すり状の構造物など雪の上以外を滑るスタイル)で使われている板との事で…かなり…その…すごい状態です。
エッジもアイテムにあたってかなり大変な状態です。
今回この板のリペアをします。(`・ω・´)シャキーン
まずは大きな傷はリペアキャンドルを用いて傷を埋めます。ロウソクを垂らすのとちょっと使い方は違いますよ?
一番大きな傷も埋めます。この後丁寧に削ります(写真撮り忘れました)
傷が埋まったら次はフラットチェックとフラット出しの作業です。(この一連の作業も写真がありません…)フラット出しは板の滑走面をまっ平らに仕上げる作業で、この作業を行うと滑走感は大きく改善されます。この板の場合両端は中央が盛り下がり、中心部分が大きく盛り上がっている板でした。(両端がコンケーブ、足元がコンベックス)
エッジの高さを整えて盛り上がった滑走面をリペアした箇所も含めて丁寧に削ります。そのあとクリーニングしたのがこちら
あらかたの傷は治すことが出来ました。見た目に大きな傷は見当たりません。
次にエッジを修正するので養生します。
せっかくきれいに治した滑走面を傷つけてはいけませんから隙間なく養生します。このテープは専用のものでないと滑走面に糊がついてしまうので要注意です。
板を立てて固定します。スキーボードは長さや幅がいろいろなので簡易固定台がすごく使いやすいです。
まず荒目のオイルストーンでエッジの焼けを落とし、そのあと波目ファイルでサイドエッジを削ります。大方削ったらレーシングファイルで丁寧に削ります。
最後に仕上げで細目のオイルストーンで磨きます。それぞれの作業は角度も大切なので冶具を用いて丁寧に行います。
サイドエッジが終わったらベースエッジです。これも焼きを落としてからファイルで削ります。ベースエッジは削り過ぎてはいけないので波目ファイルは使いません。
写真撮り忘れましたが細目のオイルストーンで磨いてから錆び止めを塗布しておきます。
エッジに輝きが戻ってきました。が・・・
やはりこれは直せませんでした(´・ω・`)
最後にもう一度フラットをチェック、修正した後にクリーニング作業を行います。(写真を撮り忘れてしまいました)
作業後がこちらです。
なんとかリペア完了です!元の状態と比べると・・・
これならお客様も満足して頂けると思います。
一番大きな傷もなんとかリペアできました!
今回の板は私の技術を総動員してなんとか直すことが出来ました。すべて手作業なので時間はかかりますが誠心誠意やらせて頂きますので良かったらご依頼ください。